【基礎知識】登山時の服装ってどうしたらいいの?

2019年8月11日

基礎知識

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登山 服 ウェア


これから登山を始めようとしている方へ向けた記事です。

服装について、まず何から揃えればいいのか、何が必要なのか?を基本的なところからご紹介します。

Tシャツとかパンツとか…普段着でも大丈夫?


まず最初に知っておいてほしいのは、登山装備は意外にお金がかかります。全部いっぺんに揃えようとすると一気に10万円近くかかることも…。でも、最初から難しい山に挑む人は少ないと思います。関東なら高尾山や、関西なら六甲山など、観光地化された山からスタートする人が大半。そういった山は、ほぼ普段着で大丈夫です。ですが、いくつか注意点があります。


登山の服装の基本


登山の服装は、「レイヤリング」と言って役割の異なる服を着て体温調節を行います。山の上は登り始め、中腹、山頂、それぞれで天候、風速などにより、環境がすぐに変わります。

例えば寒い日、街にいるのと同じように分厚いセーターを着て登山をしていたらどうでしょうか?いちいち脱いだり着たりしなければならないので、気温の変化に対応しにくくなります。

そういった環境の変化に対応するため、登山では「ベースレイヤー」「ミドルレイヤー」「アウター」の3種類を重ね着して、体温調節を行います。

ベースレイヤー


「肌着」にあたるものです。素早く汗を吸って、早く乾くもの、つまり「吸汗速乾性」に優れた素材のものが必要になります。

綿(コットン)は基本的にNG


普段、身につけている肌着は綿製のものが多いと思いますが、登山においてはNGです。肌触りはいいのですが、綿は一度濡れたら乾きにくい、という性質を持っています。

なんで濡れたらダメなの?


濡れた状態で風に当たると、通常より寒く感じます。これが「汗冷え」です。体温を奪われた状態で休憩したりすると低体温症になり、下手をすると動けなくなったり、重症になり命取りになってしまうことがあります。そのため、山では綿はNGとされているのです。

ポリエステル製が主流


今は吸汗速乾性に優れたポリエステル製のウェアが主流になっています。これらのウェアはアウトドドア専門店でなくても、ユニクロなどで売られているスポーツ用ウェアであれば問題なく使用することが可能です。今は技術も進歩し、安価でも充分な吸汗速乾性を持ったウェアが販売されています。

各アウトドアブランドが販売しているベースレイヤーも大半がポリエステル製です。

私のお気に入り山Tシャツ! パタゴニア「キャプリーン・クール・デイリー・グラフィック・シャツ」

ウール製品も優秀


安価で機能性も高いポリエステル製に比べ、高価ではありますがポリエステルにはない機能を持ったのがウール製のベースレイヤーです。ウール製のものは、イメージ的にはチクチクしそうですが全くそんなことはなく、綿に近い肌触りで柔らかく、さらに吸汗性にとても優れています。また夏は汗の発散力が高いため涼しく、逆に濡れても温かい、という性能を備えていてなおかつ防臭効果もあるため、夏・冬問わず重宝されています。

ベースレイヤーの下に着るドライインナーもある


身体から出た汗を効率よくベースレイヤーに移すことを目的とした「ドライインナー」というウェアもあります。ミレーの「ドライナミック」やファイントラックの「スキンメッシュ」という製品です。少し値が張りますが、快適性が増し、ベースレイヤーが肌に張り付くのも防止してくれるのでオススメです。

正直このアミアミを侮ってました ミレーの本命ドライインナー 「ドライナミック」


ミドルレイヤー


ミドルレイヤーの代表的なものが「フリース」です。ベースレイヤーの上に着て、その上にアウターを着ることで間に空気の層を作り保温する役割を持ちます。

パタゴニアの定番フリース「R2ジャケット」は山でも街でも着られる名作です!

それ以外にも、薄手のジャケット(ソフトシェルといいます)もミドルレイヤーの一種です。また、より保温に特化した薄手のダウンジャケットもミドルレイヤーに含まれます。

真夏の低山ではあまり出番はありませんが、それ以外の季節・山域では年中活躍します。


アウター


アウターはその名の通り、一番外側に着る服です。ハードシェルともいい、風や雨から身を守り、温めた空気を外に逃さない役割を持ちます。また、用途としてはレインウェアとしてはほぼ同じなので、兼用としても問題ありません。実際私は兼用しています。

透湿性は重要


レインウェアと兼用でも問題ないのですが、一点だけ注意があるとしたら「透湿性」です。

登山中は汗をかきます。高機能な登山用のアウターは高い透湿性を備えていて、外からの雨はシャットダウンしても、中からの汗の蒸気は外に逃がすように作られています。これを「透湿性」といいます。

この機能がないと、汗をかいたときに身体中がビショビショになってしまい、結局雨に濡れたのと同じ状態になり、汗冷えしてしまいます。

最近ではワークマンなどでもこういった透湿性を備えたレインウェアが安価で販売されていますのでチェックしてみましょう。

薄くて軽い、マットな質感 パタゴニア「ストレッチ・レインシャドー・ジャケット」

靴下


意外と見落としがちなのが靴下です。こちらも高価な登山用ソックスを最初から用意する必要はありませんが、普段よりたくさん歩くため、靴ずれ防止用に厚手の靴下を履くようにしましょう。

また、人によっては薄手の靴下を履いてから厚手の靴下を履く、という人もいます。

こちらも綿製品は避けたほうが無難です。私はウール製品を愛用しています。

靴下のパラダイムシフト 一生モノの靴下「ダーンタフ」


ヒートテックは否定的な意見が多い


ユニクロの大人気商品の「ヒートテック」はとても温かいのですが、登山には向かないという意見が大半です。

その理由は素材。レーヨンが多く使われています。

レーヨンは水を含むことで発熱する性質を持っているのですが、乾くのが遅いという欠点を持っています。そのため、ほぼ速乾性で言うと綿と同じ性能なのでほぼ着る人はいない、ということのようです。

人の身体は動いていなくても常に少しずつ汗をかいていて、その程度の発汗量でヒートテクはちょうど良い発熱量を生み出す仕組みなので、登山には不向きです。

仮に着るとしても活動しない休憩時のみなどにしましょう。

まとめ


本気で登山用ウェアを揃えようとするとかなりの高額になりますが、それは機能を追求するからであって日帰り登山であれば通常のスポーツ用ウェアで十分です。

あまり難しく考えず、とにかく「綿はNG」で「汗をよく吸って早く乾く」ウェアなら何でも大丈夫、くらいの気構えで大丈夫なので、気軽に始めましょう。



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