突然ですが皆さん、MYOGって知ってますか?
Make Your Own Gearの略で、「自分のギアは自分で作る」的な意味です。
最近、自分のギアを修理したりすることが多くなり、ミシンを使える環境にもなったことでちょくちょく始めるようになりました。
今回は「これからMYOGを始めたい!」という人に向けて、簡単にやり方や魅力をお伝えします。
発端は修理から
上にも書いたように筆者がMYOGを始めたキッカケは、次々に壊れたり破けたりするギアを修理するため縫い物や接着などを学びはじめたことです。
靴が破れたりソールが剥げたり、パンツ(下着のほう)が破れたり、経年劣化には勝てません。
ツギハギになっちゃってちょっと恥ずかしいアルトラ ローンピークアルパイン |
最初は手縫いでやっていたんですがひょんなことからミシンが使えることになり、そこから材料などネットや100円ショップで買い揃えたりしていくうちに今では作りたいモノがなくてもミシンに触っているくらい、ハマってしまいました。
欲しいギアがない
筆者の場合、まず作ろうと思ったのはクッカーやカトラリーをまとめるケース。
こういうボックスポーチです。
サイズは一切測ったりせず、全部フィーリングで製作 |
これまではフライングタイガーのタイベック製ボックスポーチ(300円くらいだった気がする)を使っていたんですが、徐々に摩耗してきてそろそろ交換を考えだしたころ、ちょうどMYOGの機会がやってきました。
初めて購入した生地はX-PAC VX21のコヨーテ。あの格子柄のカッコいいやつです。
生地も問屋で購入したとかではなく、メルカリで売っている人を見つけて格安で購入。こういうとき、フリマアプリは便利です。
あとはYouTube見ながら、試行錯誤で完成。型紙を作ったり本格的なことはやっていないので、2時間もかかりませんでした。ミシンってすごい!
意外に安く済む
アウトドア用の生地は、今流行の「ULTRA」や「DCF(ダイニーマコンポジットファブリック)」など、軽量で強靭、防水など高性能なものは高価なのですが、そこまでこだわらなければそれなりの値段で購入できます。
DCFとダイニーマXのマルチポーチ。DCFは「こんなにペラペラなのに、こんなに高いの!?」と驚くことうけあい |
前述のX-PACも厚さや強度などいろいろグレードがあり、安いものなら135cm×50cmで3,000円しないくらいで購入することが可能です。
ファスナーも防水用のYKKアクアガードなどいろいろ種類がありますが、1m400円くらいで売ってたりします。小物ギアで20cmのファスナーを使うとしたら1個80円くらいですね。安い。
ちょっと前の止水ファスナーは開閉しづらかったのですが、今は改善 |
ミシンも高性能なものでなくても小物制作はできます。厚物縫いが必要になる場合はそこそこのミシンが必要になりますが、それはMYOGにハマってからでも遅くはありません。
本格的な勉強は必要ない
さて、実際に作り始めるわけですが、書店で専門書を買う必要はありません。今はYouTubeがあれば十分。簡単なコインウォレットやポーチなどは型紙すら必要なく、「こことここを縫えば袋状になる」という理解ができれば大丈夫です。
型紙ですらネットに無料で落ちています。すごい時代になったもんだ。
もちろん、習熟していくためには知識を溜めていく必要がありますが、それすらもYouTubeやネット情報だけで問題ありません。逆に、実際のギアを手にとってみて仕組みを理解することのほうが手っ取り早かったりします。
四の五の言わずにとにかく作ってみれば問題点も見えてきます。
引き算のデザイン
MYOGハマりはじめにやりがちなのが「アレもコレも機能追加して『ぼくがかんがえたさいきょうのギア』を作りたい」と思って、一つのギアに機能を詰め込んでいくことです。
正直言って、自作のギアに何個も機能を詰め込んだところでどんどん改良欲が出てきてしまい終わりがありません。
また、本当にその機能必要?というものまで入れてしまうこともしばしば。
筆者は多くても3つくらいまでの機能に絞るようにしています。なぜなら作るのも大変だし、複雑になればなるほど高度な技術が必要になってくるからです。
MYOG初期の作。ポケットティッシュケース付きショルダーハーネスカメラポーチ。筆者的には使い勝手バツグンなのですが、いかんせん売れません |
みんな肩からポケットティッシュ出てこなくてもいいのか |
シンプルイズベストという言葉は、人生の真理と言えるほどやはり重要なのです。
長くなってしまったので、今回はこのへんで。
最近は自分用ギアだけではなくメルカリで販売してたりもするので、次回はその中でも自信作を紹介します。
お楽しみに。
ちなみに、今回掲載している写真はすべて自作ギアです。欲しい方はこちらまでどうぞ!